デイサービスの送迎はどこまで?従事する人なら覚えておきたいこと
日帰りで介護施設のサービスを受けられるデイサービスには、利用者の送迎業務があります。普通自動車の運転免許を取得されている方のなかには、デイサービスの送迎スタッフの求人を目にして、気になっている方もいるでしょう。
今回は、デイサービスの送迎業務はどのような内容なのかを紹介します。送迎中も利用者が安全に過ごせるように、送迎スタッフは運転や車内の環境に配慮して業務を行いましょう。
今回は、デイサービスの送迎業務はどのような内容なのかを紹介します。送迎中も利用者が安全に過ごせるように、送迎スタッフは運転や車内の環境に配慮して業務を行いましょう。
デイサービスの送迎について
デイサービスの送迎では、施設の利用者を自宅から施設までの間を送迎します。送迎だけでなく、利用者が車に乗り降りする際の介助や利用者家族との会話を通して、介護施設の職員と情報共有を行うことも必要です。
デイサービスの送迎は、施設ごとに担当区域が決まっているため、運転する範囲も広くなく、長距離の送迎が必要になる機会は少ないでしょう。
デイサービスの送迎は、施設ごとに担当区域が決まっているため、運転する範囲も広くなく、長距離の送迎が必要になる機会は少ないでしょう。
送迎サービスは必須?
デイサービスの送迎は必須ではありません。ただし、送迎サービスを行わない場合は、送迎減算が発生するため、多くの介護系施設では送迎サービスを行なっています。
送迎減算は、利用者が通う介護施設において、事業所が自宅までの送迎をしない場合に、片道-47単位、往復-94単位を介護報酬から引く制度です。送迎減算は、事業所の報酬も減ってしまうため、介護施設の職員の給与が減額することにもつながるでしょう。
送迎減算は、利用者が通う介護施設において、事業所が自宅までの送迎をしない場合に、片道-47単位、往復-94単位を介護報酬から引く制度です。送迎減算は、事業所の報酬も減ってしまうため、介護施設の職員の給与が減額することにもつながるでしょう。
送迎業務の内容は?
デイサービスの送迎業務の内容は、車の運転だけではありません。
・事業所が用意した福祉車両で利用者の送迎
・どの道からまわっていくか送迎ルートの提案
・福祉車両の管理
・走行記録を残す
・トラブルが起きた際の緊急時の連絡
利用者が安全に車の乗り降りができるようサポートをしたり、送迎を行ううえでのルートの提案をしたり、車両管理なども業務の一環です。
・事業所が用意した福祉車両で利用者の送迎
・どの道からまわっていくか送迎ルートの提案
・福祉車両の管理
・走行記録を残す
・トラブルが起きた際の緊急時の連絡
利用者が安全に車の乗り降りができるようサポートをしたり、送迎を行ううえでのルートの提案をしたり、車両管理なども業務の一環です。
送迎はどこまで?
デイサービスの送迎は、利用者の自宅から介護施設までの間がほとんどです。ただし、利用者の自宅のなかで、安全に過ごせる場所まで送り届ける必要があります。自宅の玄関先までではなく、利用者の車の乗り降りや歩行時の介助をしながら、安全な場所まで付き添いましょう。
利用者によっては、玄関から居室への移動の際に転倒する危険性も考えられるため、必要であれば居室まで介助するケースもあります。また、介護施設から自宅だけの送迎だけでなく、まれに利用者が通院している病院までの送迎をお願いされる場合もあるでしょう。
利用者によっては、玄関から居室への移動の際に転倒する危険性も考えられるため、必要であれば居室まで介助するケースもあります。また、介護施設から自宅だけの送迎だけでなく、まれに利用者が通院している病院までの送迎をお願いされる場合もあるでしょう。
必要な資格は?
デイサービスの送迎のお仕事をしていくうえで必要となる資格は「普通自動車第一種免許」です。デイサービスの送迎業務は、施設から利用者の自宅までの送迎を担いますが、商用車ではないため、第二種免許は必要ありません。
しかし、事業所によっては普通車ではなくバスで送迎を行っている可能性もあります。バスの運転を任せられる場合は、中型・大型の自動車免許を取得しておきましょう。
また、デイサービスの送迎は、足腰が不自由な利用者の乗り降りの介助が必要です。自動車免許だけでなく、介護福祉士や介護職員初任者研修などの介護資格を取得しておくと優遇される可能性もあります。
中型、大型免許は必要に応じて取得する必要がありますが、時間に余裕がある方は、介護資格を取得しておくとよいでしょう。
しかし、事業所によっては普通車ではなくバスで送迎を行っている可能性もあります。バスの運転を任せられる場合は、中型・大型の自動車免許を取得しておきましょう。
また、デイサービスの送迎は、足腰が不自由な利用者の乗り降りの介助が必要です。自動車免許だけでなく、介護福祉士や介護職員初任者研修などの介護資格を取得しておくと優遇される可能性もあります。
中型、大型免許は必要に応じて取得する必要がありますが、時間に余裕がある方は、介護資格を取得しておくとよいでしょう。
デイサービスの送迎におけるルール
デイサービスの送迎には、いくつかのルールがあります。事業所によって異なる場合もありますが、基本的なルールにはどんなことがあるのかを知っておきましょう。
送迎範囲は自宅と施設の間とする
デイサービスの送迎範囲は、利用者の自宅から介護施設までの間が基本です。送迎スタッフは、利用者の自宅までの送り迎えを担当しますが、玄関先ではなく、自宅の安全な場所まで送り届ける必要があります。
利用者が転倒しないように、車の乗り降りや歩行時の介助をして安全が確保できる場合まで送迎しましょう。ほかにも、利用者の自宅以外に、通院中の病院への送迎をする機会もあります。
利用者が転倒しないように、車の乗り降りや歩行時の介助をして安全が確保できる場合まで送迎しましょう。ほかにも、利用者の自宅以外に、通院中の病院への送迎をする機会もあります。
施設によって送迎距離や時間は異なる
送迎にかかる時間と距離は、事業所によって異なります。利用者の自宅が近ければ施設から5分程度しかかからない場合もありますが、30分程度かかる可能性もあります。送迎する範囲は、区間がきめられていることが多いため、1時間以上の長距離運転はめったにないでしょう。
ただし、地方によっては、介護施設が地区に1か所しかないケースも考えられます。その場合は、利用者の自宅も遠くなってしまい、送迎距離や時間も長くなる可能性もあるでしょう。
ただし、地方によっては、介護施設が地区に1か所しかないケースも考えられます。その場合は、利用者の自宅も遠くなってしまい、送迎距離や時間も長くなる可能性もあるでしょう。
送迎記録を付ける
デイサービスの送迎においては、各利用者の送迎記録をつけることが法律で定められています。送迎を行わない事業所は、送迎減算によって介護報酬から減算されます。送迎記録をつけていなければ、送迎をしていないとみなされ減算の対象になってしまうでしょう。
介護の仕事では、送迎記録以外にも仕事の記録を残していないと仕事をした証明ができません。介護報酬の加算を受けられなくなる可能性も考えられます。事業所の指示に従い、一人ひとりの送迎記録を忘れずにつけましょう。
介護の仕事では、送迎記録以外にも仕事の記録を残していないと仕事をした証明ができません。介護報酬の加算を受けられなくなる可能性も考えられます。事業所の指示に従い、一人ひとりの送迎記録を忘れずにつけましょう。
デイサービスの送迎に関する注意点
デイサービスの送迎は、施設の利用者である高齢者を、安全に目的地まで送り届けるのが業務です。利用者のなかには、足腰が不自由な方もいるため、転倒しないように送迎者や介助職員が介助してあげる必要もあります。
ここでは、デイサービスの送迎にあたり、送迎者や介助職員、管理者が気をつけなければならない注意点を紹介します。
ここでは、デイサービスの送迎にあたり、送迎者や介助職員、管理者が気をつけなければならない注意点を紹介します。
<送迎ドライバーの場合>
送迎者は、同乗者である介助職員や施設の利用者の命を預かっています。スピードを出しすぎたり、急ブレーキを踏んだりする荒い運転は、事故を起こす危険性だけでなく、同乗者の体調にも影響するでしょう。
優しい運転を心がけて、以下の注意点を守りましょう。
優しい運転を心がけて、以下の注意点を守りましょう。
・福祉車両の扱いに慣れる
デイサービスの送迎業務で使用する車は、普通車とは異なり福祉車両を運転することがほとんどです。福祉車両は、足の不自由な高齢者でも移動がしやすいように、車椅子のまま乗車できる機能や乗降シートが備わっています。
普段運転している普通車とは、操作方法が異なる場合もあるため、送迎前に必ず操作方法を確認しておくとよいでしょう。正しい操作方法を身につけて、安全かつスムーズに利用者の介助ができるようになりましょう。
普段運転している普通車とは、操作方法が異なる場合もあるため、送迎前に必ず操作方法を確認しておくとよいでしょう。正しい操作方法を身につけて、安全かつスムーズに利用者の介助ができるようになりましょう。
・時間に余裕をもって運転する
送迎業務は、時間に余裕をもって運転しましょう。送迎前にあらかじめ、送迎ルートの確認と送迎の準備を行っておくと、焦らずに落ち着いて行動できます。
時間に余裕がなく焦る気持ちがでてくると、車のスピードを出しすぎたり、安全確認を怠ってしまったりと、運転が荒くなる可能性があります。同乗している利用者にも恐怖心を与えてしまいかねないため、時間に余裕をもって行動できるように計画しておくとよいでしょう。
また、焦りがでてくると運転中だけでなく、利用者の介助にも影響する可能性があります。車の乗降時に、ステップを踏み外し転倒する危険性があるため、介助する際も細心の注意を払って行いましょう。
時間に余裕がなく焦る気持ちがでてくると、車のスピードを出しすぎたり、安全確認を怠ってしまったりと、運転が荒くなる可能性があります。同乗している利用者にも恐怖心を与えてしまいかねないため、時間に余裕をもって行動できるように計画しておくとよいでしょう。
また、焦りがでてくると運転中だけでなく、利用者の介助にも影響する可能性があります。車の乗降時に、ステップを踏み外し転倒する危険性があるため、介助する際も細心の注意を払って行いましょう。
・こまめに車内を点検する
送迎者は、車の車検以外でも、車両内のこまめな点検も行いましょう。こまめに点検しておくことで、利用者の落とし物に気付けたり、交通事故の抑制にもつながったりします。
日頃から、エンジンのかかり方やブレーキなどを点検するとともに、乗降シートやスロープなどが問題なく動かせるかも確認しておきましょう。
日頃から、エンジンのかかり方やブレーキなどを点検するとともに、乗降シートやスロープなどが問題なく動かせるかも確認しておきましょう。
・車内の利用者に配慮する
送迎スタッフは、車内の利用者に配慮しながらの運転を心がけましょう。焦る気持ちがでたまま運転すると、運転が荒くなってしまい、利用者が車に酔い体調を悪くしてしまう可能性があります。利用者が安全に快適に車内で過ごせるように優しい運転を心がけましょう。
<介助スタッフの場合>
送迎業務は、ドライバーが一人で行う場合もあれば、介助する職員が同乗する事業所もあります。介助職員が同乗する場合は、どのようなことに注意すればよいのかを紹介します。
ドライバーが運転に集中できるように、介助職員は車内の様子をよく見て利用者の異変に気づけるようにしておきましょう。
ドライバーが運転に集中できるように、介助職員は車内の様子をよく見て利用者の異変に気づけるようにしておきましょう。
・利用者の状態を常に観察する
介助職員は、車内での利用者の状態を、常に観察しておくのも業務の一環です。利用者のなかには、車酔いをしてしまう方や久々の外出に緊張している方もいます。介助職員が車内の利用者をよく見ておくことで、利用者の小さな異変にも気付き、すぐに対応できます。
介助職員が、送迎車両で座るのは後部座席がおすすめです。前方座席に座ってしまうと、後ろに振り向かないと利用者の状況確認ができません。後部座席であれば、前に座っている利用者数人の状況を安全に確認できます。
また、送迎車両が大きなワゴンタイプならば、運転席側に背を向けて座れる座席が便利です。利用者の顔を見ながら雑談もできるので、車内の雰囲気を明るくしながら、利用者の異変にもすぐに気づけるでしょう。
介助職員が、送迎車両で座るのは後部座席がおすすめです。前方座席に座ってしまうと、後ろに振り向かないと利用者の状況確認ができません。後部座席であれば、前に座っている利用者数人の状況を安全に確認できます。
また、送迎車両が大きなワゴンタイプならば、運転席側に背を向けて座れる座席が便利です。利用者の顔を見ながら雑談もできるので、車内の雰囲気を明るくしながら、利用者の異変にもすぐに気づけるでしょう。
・利用者家族とのコミュニケーションを大切にする
介助職員は、利用者家族とのコミュニケーションも大切な業務の一環です。利用者を自宅へ送迎した際に、利用者の家族と接する機会も多いため、施設で働く介護職員よりも関わりが強くなるでしょう。
利用者家族と接する機会がある際は、利用者の施設での様子や体調などを家族に伝え、自宅での様子も聞いておくのが大切です。家族から聞いた情報を介護職員に共有しておけば、利用者が過ごしやすい環境作りもできるでしょう。
また、家族とコミュニケーションを取ることで、家族に介護の負担がかかっていないかを確認できます。介護に疲れてしまったり、不安を抱えてしまったりする方もいるため、時間に余裕がある際は、家族に声をかけてみましょう。
利用者家族と接する機会がある際は、利用者の施設での様子や体調などを家族に伝え、自宅での様子も聞いておくのが大切です。家族から聞いた情報を介護職員に共有しておけば、利用者が過ごしやすい環境作りもできるでしょう。
また、家族とコミュニケーションを取ることで、家族に介護の負担がかかっていないかを確認できます。介護に疲れてしまったり、不安を抱えてしまったりする方もいるため、時間に余裕がある際は、家族に声をかけてみましょう。
<管理者の場合>
管理者は、利用者の安全に気を払うだけでなく、送迎者が安全に業務を遂行できる体制を整えておく必要があります。朝は、スタッフの出勤後すぐに送迎に向かうため、慌ただしくなりますが、車両の故障や利用者のお休みなど、さまざまな状況にも的確に対応するのが役割です。
利用者とスタッフの安全に気を配りながらも、どのような状況に対しても、柔軟にスタッフが動けるような仕組みを作っておきましょう。
利用者とスタッフの安全に気を配りながらも、どのような状況に対しても、柔軟にスタッフが動けるような仕組みを作っておきましょう。
・運行表で全体を管理する
デイサービスの送迎では、複数の福祉車両を使用しています。管理者は、送迎者がどの車両を使用して、誰を送迎するのかを運行表に記載して準備しておきましょう。
運行表には、使用する車両や出発時間のほかに、送迎するスタッフの名前と、利用者の名前を記載します。
運行表には、使用する車両や出発時間のほかに、送迎するスタッフの名前と、利用者の名前を記載します。
・緊急時の対応を考えておく
送迎業務中は、交通事故や突然の体調不良に見舞われる可能性もあります。とくに、交通事故が起きた直後は、送迎者も慌ててしまい、的確な判断と行動ができなくなるおそれもあるでしょう。
管理者は、事故や体調不良などの緊急時を想定して、どこに連絡をし、どのような行動をとればよいのかを定期的にスタッフと共有しておくのも大切です。あらかじめ、管理者や保険会社の連絡先、警察や救急車の連絡先を文章にして、車に乗せておくとよいでしょう。
管理者は、事故や体調不良などの緊急時を想定して、どこに連絡をし、どのような行動をとればよいのかを定期的にスタッフと共有しておくのも大切です。あらかじめ、管理者や保険会社の連絡先、警察や救急車の連絡先を文章にして、車に乗せておくとよいでしょう。
デイサービスの送迎マニュアルの必要性
デイサービスでは、業務のマニュアルを整備する必要があります。送迎者も例外ではないため、送迎のマニュアルを作成しておきましょう。
送迎マニュアルがあれば、スタッフによって送迎方法や家族の対応が大きく異なる可能性を減らせます。スタッフによって対応の仕方に差がでると、利用者や家族も混乱してしまうため、マニュアルにそって業務を行っていきましょう。
送迎マニュアルがあれば、スタッフによって送迎方法や家族の対応が大きく異なる可能性を減らせます。スタッフによって対応の仕方に差がでると、利用者や家族も混乱してしまうため、マニュアルにそって業務を行っていきましょう。
送迎マニュアルの目的
送迎マニュアルは、指導時間の削減のほかにも、送迎時の事故を防止するために作成します。マニュアルがあることで、どのスタッフも安全に業務を行えるようにもなります。
令和4年度からは、運営指導にも送迎業務に関しての内容が明記されました。これにより、送迎が適切に行われているかを、行政が文書で確認する必要となりましたが、送迎マニュアルがあれば、適切に送迎が行われている証拠にもなります。
令和4年度からは、運営指導にも送迎業務に関しての内容が明記されました。これにより、送迎が適切に行われているかを、行政が文書で確認する必要となりましたが、送迎マニュアルがあれば、適切に送迎が行われている証拠にもなります。
送迎アニュアルの基本項目
送迎マニュアルを作成するうえで記載する項目については、規定はありません。基本的な記載項目をもとに、必要に応じて項目を追加して送迎マニュアルを作成しましょう。
まとめ
デイサービスの楽しみ方は、施設内の環境だけでなく、送迎サービスによっても左右されます。安全運転を心がけながらも、利用者が車内で景色や会話を楽しめるような配慮が必要です。
利用者の介助が必要となる場面もあるため、運転免許以外にも介護資格があると役立つでしょう。
静岡県で、デイサービスの送迎のお仕事をしたい方は、介護士・看護師・保育士専門の求人を紹介するアースメイトがおすすめです。専門コーディネーターのサポートのもと、転職者が安心して働いていけるような地元企業を紹介します。
入職後、企業側に聞きづらいことがあった場合もコーディネーターが対応するため、不安や疑問も気軽に相談いただけます。自分のライフスタイルにあった環境で、デイサービスのお仕事をしたい方は、まずはアースメイトにご相談ください。
利用者の介助が必要となる場面もあるため、運転免許以外にも介護資格があると役立つでしょう。
静岡県で、デイサービスの送迎のお仕事をしたい方は、介護士・看護師・保育士専門の求人を紹介するアースメイトがおすすめです。専門コーディネーターのサポートのもと、転職者が安心して働いていけるような地元企業を紹介します。
入職後、企業側に聞きづらいことがあった場合もコーディネーターが対応するため、不安や疑問も気軽に相談いただけます。自分のライフスタイルにあった環境で、デイサービスのお仕事をしたい方は、まずはアースメイトにご相談ください。