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ケースワーカーとはどんな仕事をする人?わかりやすく紹介

「ケースワーカーとはどんな仕事をする人?」

上記のような疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

ケースワーカーは、身体障害などの困りごとを抱えている人や生活をするうえで、悩みを抱えている人の相談に乗り、適切な支援を受けられるようにする仕事です。

本記事では、ケースワーカーとはどんな仕事をする人なのかについてわかりやすく解説します。介護未経験でも介護業界で働きたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

ケースワーカーとは

ケースワーカーは公的機関に勤務し、身体的・精神的・社会的理由などにより、日常生活を送るのが難しい人の相談を行う公務員です。不登校の児童・高齢者や障がい者への介護・母子家庭などに関するさまざまな問題をサポートします。

各地方自治体の福祉課や福祉事務所などに配属され、相談や必要な支援の申請を受け付ける面接担当と、相談者の状況を把握して定期的な家庭訪問を行う地区担当に分かれるのが特徴です。

<ソーシャルワーカーとは何が違うのか>

ケースワーカーは、障がいを抱えていて、日常生活を送るのが難しい地域住民の相談に乗り、関係機関と連携を取りながら支援を行う仕事です。一方でソーシャルワーカーは、病気や障がいのある人や家族の困りごとに関する支援を行い、関係機関と連携しながら相談者の悩みを解消して社会復帰をサポートします。

また、ケースワーカーの勤務先は、福祉事務所などの公的機関ですが、ソーシャルワーカーは病院・介護施設・福祉施設など、さまざまな勤務先で仕事をします。

ケースワーカーになるには、社会福祉主事任用資格を取る必要があります。一方で、ソーシャルワーカーの場合は、勤務先にもよりますが資格は必須ではありません。ただし、社会福祉士・精神保健福祉士の資格があれば有利になります。

<将来性はあるのか>

高齢化社会の進展に伴い、高齢者が抱える問題について相談を受け、必要な支援を行えるケースワーカーが求められているのが現状です。また、生活保護の不正受給問題にも取り組む必要があります。2023年の生活保護受給世帯数は約164万世帯であり、高齢者世帯が増加しています。

ケースワーカーは、地方公務員であるため、収入が安定しており、社会的信用度が高いです。また、福祉業界は景気に左右されにくいので、仕事がなくなる可能性は低いです。現場で必要とされる法律知識や高いコミュニケーション能力を身に付ければ、部下を指導する管理職へのステップアップができます。

ケースワーカーは、多様性が受け入れられる社会であり、依頼者のなかにはさまざまな悩みを抱えている方がいます。現場で経験を積んで、冷静に対応できるケースワーカーが今後求められるでしょう。

ケースワーカーの仕事内容

ケースワーカーの仕事は、相談内容や勤務先により異なります。それぞれの仕事内容について、詳しく解説します。

<生活保護や貸付の相談>

病気や障がいなどにより、自分の力で生活するのが難しくなったときに、最低限の保障をします。相談者と面談を行い、収入や生活状況を調査して、就労の可能性を探ります。

貸付については「生活福祉資金貸付制度」があり、収入が少なくて融資を受けるのが困難な世帯や身体障がい者がいる世帯が対象で、社会参加の促進を図ることを目的とした制度です。

高校、大学への就学資金や介護サービス利用の資金貸付けなどを行います。

<高齢者に関する相談>

福祉事務所では、老人ホームの入居手続きや老人福祉サービスに関する調整を行います。支援を必要とする高齢者が相談に来られない場合もあるので、ケースワーカーは生活状況を確認するために家庭訪問をして、生活指導を行うこともあります。

福祉サービスを受けるには、多くの書類提出が必要です。高齢者が自分で手続きをするのが難しい場合に、ケースワーカーが正しく申請手続きができるようにサポートします。

<子どもに関する相談>

福祉事務所には家庭児童相談室が設置されていて、ケースワーカーが相談に応じています。相談内容としては、18歳未満の子どもに関する家庭問題や子育ての悩みなどです。

ケースワーカーは親からの虐待、貧困の悩み、発達の心配など、さまざまな問題に対応します。子どものSOSの声をしっかりと聞いて、親子関係を支援することがケースワーカーの仕事です。

<障がいに関する相談>

ケースワーカーは、身体障がい・知的障がい・精神障がいなど、心の健康についての相談に乗ります。

たとえば、健康やお金の悩みについて、どのように解決していけばよいのかを相談者と一緒に考えて支援するのもケースワーカーの仕事です。そのため、障がいがある方の気持ちを汲み取り、寄り添った対応が求められます。また、障害を持っている人や家族が利用できる手当についても相談に応じます。

<相談者の支援>

ケースワーカーは、児童・高齢者・貧困者など、さまざまな人の相談に乗り、課題解決に努めます。たとえば、生活保護者に対しては、健康・金銭面の指導や就労支援などの自立支援を行っています。

また、子どもが虐待を受けていたり、不登校になってしまっていたりする場合には家庭訪問を行い、家族と話し合うことが重要です。相談者が抱える悩みを解決して、主体的な生活を送れるようにするのもケースワーカーの仕事といえます。

ケースワーカーの主な勤務先

ケースワーカーの主な勤務先について、1つずつ詳しく解説します。

<福祉事務所>

福祉事務所は、都道府県・市町村に、設置が義務付けられている行政機関です。福祉事務所で働くケースワーカーは、地方公務員試験に合格して、社会福祉主事任用資格を取得する必要があります。福祉六法で定められた援護・育成・更生のサポートを行います。

また、生活保護の相談以外に面談記録・会計・書類作成なども福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事です。ケースワーカーは、身体障害者福祉司などの専門家と連携を取りながら、困っている人々の相談に乗ります。

<病院>

病院に勤務しているケースワーカーは、病気やケガをしている患者や家族を中心に対応します。病院での支援内容は、入院や通院に関する疑問や医療保険の利用方法など、患者と家族が抱える悩みについての相談業務です。また、介護の悩みや退院後の生活についても支援を行い、病院に関するさまざまな支援をケースワーカーが担っています。

専門的な内容に関しては、医師や介護士などと連携して、適切なアドバイスをする必要があります。

<介護施設>

介護施設で働くケースワーカーの主な勤務先は、特別養護老人ホームやデイサービス・ショートステイなどです。ケースワーカーの仕事は、介護施設利用者や家族との面談、新規サービスの手続きを行ったり、ケアマネージャーと連携したりします。

ケースワーカーが介護施設で働く際には、社会福祉士などの専門的な資格を所持することが求められるケースがあります。

<児童相談所>

ケースワーカーは、福祉事務所や病院以外に児童相談所に就職もできます。児童相談所は、18歳未満の児童に関する相談や家族等を援助する機関です。依頼者からの困りごとは不登校や非行・養護や育成相談など、内容はさまざまです。

ケースワーカーには悩みを抱える親子について深く理解して、寄り添った対応が求められます。また、ケースワーカーは相談者と面談を行い、児童にとって最適な指導・援助を行う必要があるでしょう。

ケースワーカーに必要な資格

ケースワーカーには、取得が必要な資格があります。取得が必要な資格について、詳しく解説します。

<社会福祉主事任用資格>

社会福祉主事任用資格は、下記の方法で取得が可能です。

・大学などで社会福祉関連の科目を3科目以上修了して卒業する
・指定の通信課程を修了する
・指定養成機関を卒業する
・都道府県などの講習会を受講する
・社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得する

社会福祉主事任用資格を取得する最大のメリットは、社会福祉事務所で働けることです。公務員の一般職として入社ができます。また、社会福祉主事は、社会福祉士よりも取得がしやすい資格です。

<社会福祉士>

社会福祉士になるには、国家試験に合格して資格登録が必要です。国家試験の受験要件は、下記のとおりです。

・4年制の福祉系大学で指定科目を修了する
・2~3年制の福祉系短期大学で指定科目を修了し、2年程度の相談援助を経験する
・社会福祉士短期養成施設を卒業する
・社会福祉士一般養成施設を卒業する

<精神保健福祉士>

精神保健福祉士は、精神疾患・精神障がいを持つ人を支える仕事です。精神保健福祉士の資格を取得するためには、国家試験に合格しなければなりません。国家試験に合格したあとに、資格登録が必要です。受験資格を得るには、下記の方法があります。

・4年制大学で指定科目を修了する
・短期大学で指定科目を修了し、指定の機関で相談援助を経験する
・精神保健福祉士一般養成施設を修了する
・精神保健福祉士短期養成施設を修了する

<児童福祉司>

児童福祉司は児童相談所に所属し、子どもや親御さんの相談に乗り、悩んでいる問題に対して必要な支援を行う仕事です。児童福祉司になるには、児童福祉司任用資格を取得する必要があります。児童福祉司任用資格は、下記の方法で得られます。

・4年制大学で心理学・社会学・教育学のいずれかを修了して卒業する
・厚生労働省の定める施設で1年以上の実務経験を積む
・社会福祉主事として2年以上児童福祉事業に従事する
・社会福祉士や精神保健福祉士の国家資格を取得する

ケースワーカーに向いている人

ケースワーカーの仕事に向いているのは、悩んでいたり困っていたりする人の話を聞ける人です。ケースワーカーに向いている人を紹介します。

<コミュニケーション能力が高い人>

ケースワーカーは、相談者と向き合いながら問題を解決する仕事であるため、コミュニケーション能力が高い人が向いています。

たとえば、生活保護の申請が通らなかった場合には、なぜ通らなかったのか説明ができなければ、相談者から理解を得ることができません。申請が通らなかった理由と、ほかにどんなサービスなら受けられるのか提案するスキルが求められます。

相談者のなかには、自分を表現するのが苦手な方もいるため、相手の気持ちを考えて、何が求められているのか理解する必要があります。相談内容をもとに助言を行う際には、相談者の気分を害さないように注意して、コミュニケーションを取るようにしましょう。

<人の役に立つことが好きな人>

ケースワーカーは、人の役に立つことが好きな人が向いています。なぜなら、病気や貧困で苦しんでいる方や身体障がいがある方の相談に乗ったり、対応したりするからです。

人の役に立ちたいという気持ちを持って仕事をすれば、相談者の心に届き、信頼関係を得やすくなります。相談者の困りごとを解決していくことに、喜びを感じられる人がケースワーカーに向いています。困っている人を助けるために、何ができるのか考えて相談者と向き合うことが重要です。

<何事にも冷静に対処できる人>

ケースワーカーとして働いていると、自分ではどうしても解決できない問題に直面する場合があります。精神疾患を抱える人やお酒やギャンブルに悩まされている人に対して、感情移入してはいけません。適切な距離感を保てないと、相談者に適したアドバイスができなくなり、信頼関係を失う可能性があります。

現状の悩みをしっかりと把握したうえで、何事にも冷静に対処し、相談者と適切な距離感を保てる人がケースワーカーに向いているといえるでしょう。

<粘り強く努力できる人>

相談窓口に訪れる相談者のなかには、解決できない問題を抱えている方もいます。大きな悩みを抱えている相談者から、愚痴や不満をぶつけられる可能性があります。解決が難しい内容であっても落ち込まないで、粘り強く努力できることが大事です。

各関係者との調整業務や、相談者が援助を受けるために必要な書類作成など、地味な作業もしなければなりません。解決するのが難しい問題に対しても投げ出さずに、地道にコツコツと頑張れる人がケースワーカーに向いているといえます。

<事務作業のスキルがある人>

ケースワーカーは、相談業務以外に事務作業のスキルがある人が向いています。なぜなら、書類を作成して行政に申請したり、申請者が提出した情報を確認したりする必要があるからです。

また、相談内容を記録したり、生活保護費の計算をしたりします。さらに、デスクワークで忙しくなることもあるため、事務作業が苦にならない方はケースワーカーに向いているといえます。

まとめ

本記事では、ケースワーカーとはどのような仕事をする人なのかについて、わかりやすく解説しました。

ケースワーカーは、病気や障害などの困りごとを抱えている人や生活をするうえで悩みを抱えている人の相談に乗り、適切な支援を受けられるようにする仕事です。相談者と向き合いながら問題を解決する仕事であり、相手の気持ちを考えてコミュニケーションを取ることが重要です。

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