1. TOP > 
  2. お役立ちコラム > 
  3. 看護師とケアマネはどっちが上?試験の看護師免除は廃止されたの?

看護師とケアマネはどっちが上?試験の看護師免除は廃止されたの?

看護師からケアマネになるにはどうすればよい?看護師がケアマネになることで、得られることやケアマネの仕事内容についてまとめました。ケアマネになるメリット・デメリットを知り、ストレスなく働けるケアマネージャーを目指しましょう。
看護師からケアマネージャーになりたいけれど、どうしたらよいのかわからない方も多いでしょう。ケアマネージャーとは、要介護者の相談に乗ったり、ケアプランの作成をしたりすることが仕事です。

この記事では、看護師がケアマネージャーに転職することによって得られるメリットやケアマネージャーになる方法について解説します。

ケアマネージャーとはどのような仕事なのか、看護師の資格はどう活かせるのかなどをまとめているため、ケアマネージャーという職業に興味を持っている看護師の方は、ぜひ参考にしてみてください。

看護師とケアマネはどっちが上?

看護師をしていると、ケアマネージャーにならないかと誘われることはありませんか?そのようなとき、看護師とケアマネージャーは、立場的にどちらが上なのかと考えてしまうこともあるでしょう。

看護師とケアマネージャーは、社会にとってどちらも必要で、大事な職業です。それぞれに大切な役割があるため、どちらが上かという概念で語れません。

もともと、看護師とケアマネージャーは異なる系統の職業です。「ケアマネージャーを経験していないと看護師にはなれない」などということもなく、上下関係はありません。

仕事の内容も、ケアマネージャーは要介護者やその家族にケアプランを作成するというもので、看護師は患者を見守り、看護するのが仕事です。仕事上でほとんど関わることがないのが看護師とケアマネージャーです。

看護師からケアマネになるには

ケアマネージャーとは、介護や支援を必要とする方が、介護サービスをスムーズに利用できるようサポートする仕事です。訪問介護やデイサービスなどのケアプランを作成します。

看護師からケアマネージャーになるには、介護支援専門員の資格を取得しなければなりません。こちらでは、試験を受ける条件や、試験の内容など、ケアマネージャーを目指している方が気になることについてまとめました。

・試験の受験資格

ケアマネージャーになるには、介護支援相談員の資格を取得する必要があり、年1回行われる「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格しなければなりません。

介護支援専門員の試験を受けるためには、条件があります。1つ目は「介護施設での相談援助業務等の実務経験が5年以上、かつ900日以上の従事日数があること」です。生活相談員・支援相談員・相談支援専門員・主任相談支援員が相談援助業務にあたります。

2つ目は「国家資格に基づく実務経験が5年以上、かつ900日以上の従事日数があること」です。医師・歯科医師・薬剤師・看護師・助産師・保健師・作業療法士・社会福祉士・介護福祉士・視能訓練士・管理栄養士などが該当する国家資格です。

看護師は国家資格に該当しています。看護師としての実務経験が5年以上ある方は、介護支援専門員実務研修受講試験を受験する資格を有しています。

・試験の概要

ケアマネージャー試験の問題形式は、5つの選択肢から正しいものを複数選択するというものです。マークシート形式で合計60問あり、試験時間は120分です。身体に障がいがあるなど、配慮が必要な方への受験時間は別途定められています。

「介護支援分野(25問)」からは、介護保険制度の基礎知識や要介護認定等の基礎知識基礎知識、施設サービス計画の基礎知識などから出題されます。「保健医療福祉サービス分野(35問)」からは、保健医療サービスの基礎知識、福祉サービスの知識などが出題されます。

各分野の正答率70%ほどが合格ラインとされていますが、問題の難易度により毎年調整されるため注意が必要です。合格の目安としては、各分野で70%以上正解することを目標にしましょう。

・試験の合格率

ケアマネージャー試験の合格率は10~20%前後で、難易度が高いといわれています。同じ介護系の資格である介護福祉士の合格率が70%前後なので、ケアマネージャー試験の難しさがわかります。

ケアマネージャーの資格試験は、5つの選択肢から複数の回答を選ぶというものです。この五肢複択形式は、回答に時間がかかります。選択肢から1つだけ選ぶ介護福祉士試験よりも難易度が上がるため、ケアマネージャーの資格試験では、より確実に正解する知識が必要になります。

試験自体の難しさと回答方式、試験時間の短さ、試験を受ける資格のハードルの高さなどにより、ケアマネージャー試験の難易度は上がっています。また、働きながら資格取得を目指す人が多く、学習の時間を充分確保できないことも、合格率が低い原因といえるでしょう。

ケアマネ試験の看護師免除は廃止された?

ケアマネージャー試験では、試験科目の免除制度がありましたが、2015年に廃止されています。免除制度が廃止されたのは、ケアマネージャーの専門性を確保し、利用者が質の高いケアマネジメントを受けるためです。

ケアマネージャーは、高齢者が住み慣れた土地で自分らしく生活できるよう手助けをし、医療・福祉・保健などのさまざまなサービスを用いて支援する「地域包括ケアシステム」の実現を目指します。

免除制度が廃止されることにより、看護師にも幅広い分野の知識を問われる試験に変わりました。そのため、質の高いケアマネージャーを育成しやすい環境になったといえるでしょう。

ケアマネージャーになるメリット・デメリット

看護師として働いている方が、ケアマネージャーになるメリット・デメリットは、さまざまあります。看護師からケアマネージャーを目指そうと考えている方は、どのようなメリットがあるのかを知っておくと、キャリアアップにつなげられます。

ここでは、看護師からケアマネージャーを目指すメリットとデメリットについて解説していきます。

<メリット>

看護師からケアマネージャーを目指すメリットには、看護師の経験を活かせる・身体的な負担がすくなくなる・転職時に有利になる・日勤勤務がメインとなるなどがあります。

この4つのメリットについて、1つずつ詳しく解説していきます。

・看護師の経験を活かせる

看護師がケアマネージャーとして働くメリットは、看護師の実務経験を活かせることです。医療ケアが必要な利用者を担当する場合、看護師としての知識や技術を活かしたケアプランを作成できます。

利用者には、経管栄養や吸引などの医療的ケアが必要な方も多くいます。医療的ケアについて経験豊富な看護師なら、医療サービスと介護保険サービスを組み合わせたケアプランを作れるのが強みです。

・身体的な負担が少なくなる

看護師の仕事と比較すると、ケアマネージャーは事務作業が多いため、看護師として働いていたときよりも体力的な負担は軽くなります。

看護師は、患者の入浴介助や体位変換などの援助をしたり、自分より身体の大きな患者を支えたりすることも多々あり、とても体力を使う仕事です。また、夜勤や早出・遅出など、勤務が変則になるため、体力的な負担が大きくなります。

ケアマネージャーは、利用者の方や介護事業者との調整や訪問、ケアプラン作成などが仕事の中心であるため、看護師よりも体力的な負担は少ないのがメリットです。

・転職時に有利になる

ケアマネージャーと看護師のダブルライセンスを保有していると、市場価値が上がるため、
転職で有利になるのがメリットです。看護師としての知識や技術を仕事に活かすことができるので、看護師経験のないケアマネージャーよりも需要があり、採用される確率が高くなります。

居宅介護支援事業所や特別養護老人ホームなどの施設以外にも、さまざまな高齢者への対応を必要とする「地域包括支援センター」への転職も有利になるでしょう。

・日勤勤務がメインとなる

ケアマネージャーの仕事は日勤勤務がメインです。夜勤をすることはほとんどなく、プライベートの時間も確保しやすくなっています。

看護師は夜勤をすることが多いため、勤務時間も不規則になりがちです。夜勤は体調や生活バランスが崩れやすく、負担に感じている方もたくさんいらっしゃるでしょう。

日勤がメインのケアマネージャーへの転職は、ワークライフバランスがよくなるため、おすすめといえます。

<デメリット>

看護師がケアマネージャーを目指すにはデメリットもあります。給与が下がる可能性があることと、勤務時間外に呼び出される可能性があることです。

ここでは、この2つのデメリットについて解説していきます。

・給与が下がる可能性がある

看護師は夜勤があり、基本給や資格手当などが高い傾向にあります。しかし、ケアマネージャーになると夜勤はほとんどないため、夜勤手当などもつかなくなります。

令和3年賃金構造基本統計調査 によると、看護師の給与は34万4,300円・ケアマネージャーは28万7,400円です。月単位の給与には約6万円の差があり、年間だと約72万円の差になります。

看護師からケアマネージャーになると、給与が下がる可能性があることを頭に入れ、やりがいや生活のことも考えて検討しておくとよいでしょう。

・勤務時間外に呼び出される可能性がある

ケアマネージャーの仕事は、勤務時間外に呼び出される可能性があります。事業所によっては、仕事の時間以外でも電話を持たなければならない場合があります。

プライベートな時間に関わることなので、時間外の呼び出しについてなど、事業所ではどのような方針なのか、入職前にしっかりと確認しておくことが大切です。

ケアマネージャーの仕事内容

ここからは、ケアマネージャーの仕事について紹介していきます。ケアマネージャーの主な仕事内容は、利用者からの介護サービスへの相談やケアプランの作成、介護認定申請の代行などがあります。

ケアマネージャーの仕事とはどのような内容なのかを、6つに分けて詳しく解説します。ケアマネージャーの仕事について知り、どのような職業なのかをイメージしてみてください。

・相談対応

ケアマネージャーは、利用者から介護サービスに関する相談を受けることが多い仕事です。相談者の状態や状況に適した介護サービスを紹介し、要望や悩みを解決するよう尽力します。

介護サービスにはさまざまなものがあり、利用者自身で適した介護サービスを見つけることは至難の業です。そのため、利用者の悩みに相談対応できるよう、介護のプロであるケアマネージャーの知識が求められるのです。

・ケアプランの作成

ケアマネージャーは、利用者に合ったケアプランを作成するのがメインの仕事です。ケアプランとは、介護サービスの利用や回数、方針などを記載した計画書のことを指します。利用者の介護度や状態などを調査したデータをもとに作成していきます。

ケアプランの原案を作成したら、利用者や家族の同意を得て「サービス担当者会議」を開きます。利用者や家族、医療関係者、介護関係者などが参加し、ケアプランの内容について話し合い、最終的なケアプランを作ります。

・訪問調査

ケアマネージャーは、要介護認定の申請をした方の自宅を訪問し、要介護認定が必要かどうかの確認をしなければなりません。訪問先で身体状況や認知機能などについてのヒアリングを実施します。

要介護認定の訪問調査は、基本的には市区町村の担当者が行うことになっています。しかし、民間事業所のケアマネージャーに委託することも多々あります。訪問調査の結果や医師の意見などを考慮し、要介護認定の判定を行います。

・介護認定の申請代行

ケアマネージャーは、要介護認定の申請代行も仕事の1つです。要介護認定申請は、原則として利用者本人が行いますが、利用者の家族が代わりに申請することも可能です。また、ケアマネージャーも、利用者や家族の代わりに要介護認定の申請を行えます。

介護保険の変更や更新、訪問理美容、配食サービスなどの申請代行も、ケアマネージャーの大事な仕事です。

・モニタリング

ケアマネージャーは、介護サービスが開始してからも利用者がきちんとサービスを受けられているかを確認しなければなりません。ケアプランが確定して終わりではなく、定期的に利用者の自宅を訪問し、要望などを確認する必要があります。

利用者の健康状態が変化したときには、すぐに対応します。ケアプランの内容が利用者に有益に働いていない場合などには、ケアプランを修正し、よりよいケアを提供できるように力を尽くします。

・介護サービス事業所との連携

ケアマネージャーは、介護サービス事業者と密に連絡を取り、ケアプランの内容が達成できるよう調整します。サービス担当会議や利用者・施設担当者との面談の場を用意するため、ケアマネージャーは連絡や日程の調整をする必要があります。

日頃から介護サービス事業所との連絡を取り、利用者や家族の相談内容・施設の空き状況などを共有しておけば、スムーズに介護事業所を紹介できるようになります。

まとめ

看護師からケアマネージャーになる方法やメリットなどについて、解説しました。

看護師からケアマネージャーになるには、5年以上の実務経験と、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。看護師がケアマネージャーになると、ダブルライセンスを取得できるなど、たくさんのメリットがあります。

そんなケアマネージャーを目指している看護師の方は、アースメイトに相談することをおすすめします。

アースメイトには看護や介護の専門コーディネーターが在籍しており、希望に添った仕事を紹介してくれます。また、入職後のアフターフォローもしっかりしており、いつでも相談しやすい環境が整っています。

ケアマネージャーへのキャリアアップを目指す看護師の方は、ぜひアースメイトで登録してみましょう。

株式会社アースメイト

お気軽にお電話もしくはメールで
ご連絡ください

アースメイトは静岡県に特化した介護・看護専門の求人・転職サイトです。専門のコーディネーターが求職者様にあったお仕事をご紹介いたします。
履歴書や職務経歴書の書き方、面接のアドバイス、キャリアプランの作成など、転職に必要なことを全て無料でサポートさせていただきます。